2026/01/30 11:26

水々もえぎ  
光と水を、器に映して  
田中恒子の視点から

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丸中皿(23cm)水々
丸中皿(23cm)もえぎ

楕円取皿(21cm)水々
楕円取皿(21cm)もえぎ

角皿(27cm)長角皿水々
角皿(27cm)長角皿もえぎ

角皿(15cm)正角取皿水々
角皿(15cm)正角取皿もえぎ

ボウル(350cc)たわみボウル水々
ボウル(350cc)たわみボウルもえぎ

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朝と昼のあいだ。  
まだ静けさの残る時間に、  
水を注ぐ音が、  
少しだけ部屋にひびきます。

その音を聞くだけで、  
気持ちが、すっと澄んでいくことがあります。

水々もえぎの器は、  
そんな軽やかな時間に  
よく似合う器だと感じています。

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水々もえぎのシリーズは、  
TSUNEの中でも  
「自然の風景」から生まれたシリーズです。

透明感のある釉薬がつくる、  
みずみずしい表情。  
淡い緑のなかに、  
光を含んだような揺らぎがあり、  
角度によって、  
水面のように表情を変えていきます。

重たさはなく、  
けれど、軽すぎない。

器の中に、  
空気と光が  
一緒に入っているような、  
そんな感覚があります。

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釉薬の流れや溜まりによって、  
色の濃淡が生まれ、  
ひとつひとつ、  
異なる景色になります。

同じ形、同じ色でも、  
同じ表情にはなりません。

それは、  
自然の中にある水のように、  
決して止まることなく、  
その瞬間ごとに違うから。

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水々もえぎという名前には、  
ふたつのイメージを重ねています。

水々は、  
静かに満ちる水。

音もなく、  
けれど確かに、  
器の内側に広がっていく  
透明な気配。

もえぎは、  
芽吹きの緑。

冬を越え、  
静かに力を蓄えたものが、  
そっと顔を出す、  
はじまりの色です。

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水々もえぎは、  
料理や飲みものを  
やさしく引き立てる器です。

白いごはんも、  
瑞々しい野菜も、  
透明感のある飲みものも。

器が前に出すぎることなく、  
それでいて、  
全体の印象を  
少しだけ明るく整えてくれます。

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手に取ると、  
指先に伝わるのは、  
つるりとした釉薬の感触と、  
土の器らしい、穏やかな重み。

冷たくなりすぎないのは、  
手作りのあたたかさが  
きちんと残っているからだと思います。

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気負わずに、  
自然体で。

日常のなかに、  
少しだけ  
透明な時間をつくる器。

水々もえぎは、  
TSUNEが考える  
「暮らしにちょうどいい美しさ」を  
そのまま形にしたシリーズです。

水のように、  
静かに寄り添いながら。
生活をちょっと豊かに、楽しく。