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2021/08/25 16:20



現在秋の新商品として白磁素材でつわぶきのシリーズの制作を進めております。今回は、そのつわぶきのシリーズのきっかけのことを少し、お話致します。


今から15年以上前になりますが、当時九州の方へ1ヶ月近く滞在していたことがありました。

その1ヵ月の間、毎日のように電車に乗り、山奥の窯元へ通い続けました。


その窯元には10名以上の絵付師達が工房に並び、仕事をしていました。

シーンと張り詰めた空気の中、一筆一筆 集中して作業を進めている、プロの職人たちが仕事をする繊細な現場でした。


その同じ並びの机を私は1つお借りし、毎日絵を描き、絵付けをして作品を作り続けました。



その工房は山の中にあり、その山肌はつわぶきが一面覆い尽くすかのように自生し、それはそれは見事なつわぶきの群生地でした。


朝、到着してはそのつわぶきの山肌を眺め、工房に入り、作業をし、また見に行きを自然と繰り返していました。

何とかそのつわぶきの艶やかさや、葉先の勢いを器にも表現したいそういう思いが生まれていました。


そして工房でつわぶきを描いたり版のように押したりと試行錯誤を繰り返し、作品を作り続けました。

そしてようやく1つのサンプルが出来上がり、それを託すことのできる職人さんとの出会いも偶然あり、その時につわぶきの作品は生まれました。


その後、無事に商品にすることができ、おかげさまで大変ご好評いただいたシリーズとなりました。


それから、つわぶきは私の大切な季節の草花となり、ランナーやランチョンマット、時にお客様へお出しするお手紙の柄にしたりするようになりました。


そして今回、久しぶりに陶器ではなく、磁器の素材で作品を作りたいと思い、それならば、あのつわぶきのシリーズをもう一度…”という思いになりました。


ただ、15年前のつわぶきのシリーズとは違う、今の私” が作り出すつわぶきのシリーズにこだわり、素材もやり方も、作る窯元も違う、新たなつわぶきのシリーズ作りに挑戦しています。


2ヵ月以上前からスタートし、少しずつやり方の工程が決まり出し、つわぶきシリーズの作品作りが進み出しました。


今回はつわぶきとの出会いのお話をしました。


次回は、その作品作りがもう少し進みましたら、その内容のお話しをしたいと思います。


その時がきましたら、また、、。

ぜひ楽しみにしていてくださいね。